こんな粉体混合機を選ぶと失敗します!

粉体混合機には様々なタイプがありますが、用途に合っていないミキサータイプを選ぶと失敗します。
「どのような混合機を選べばよいかわからない」という場合、まず下記のポイントに注意してみてください。

1.混合槽の蓋がなく開放型の混合機

(選ぶとNGな混合機) コンクリートミキサー型

(ここがNGポイント)
コンクリートミキサーのように蓋がなく開放型混合機の場合、混合プロセス中に原料の外部飛散や外部からの異物混入のリスクが高まるため、製品品質の低下や作業環境の悪化が予想されます。
外装がSUSでバフ仕様であっても、コンタミを嫌う精度の高い粉体混合にはお勧めしません。

(推奨される混合機)
混合容器にしっかりと密閉された蓋があるタイプの混合機が望ましいです。
容器回転型の混合機(ダブルコーン,タンブラーミキサー等)であれば、外部からの異物混入がなく安全です。

② 原料の粒子を壊したくない、負荷をかけたくない場合の注意点

(選ぶとNGな混合機) リボン羽根型

(ここがNGポイント)
原料に対して強い力をかける羽根式混合機は、粉体にとっては過剰な力が掛かり、粒子の粉砕や結合の原因となります。
特に、柔らかい原料や微細な粉末には不適切です。

(推奨される混合機)
原料に不要な力を加えず、やさしくかつ均一に混合するためには、撹拌羽根のない容器回転型(ダブルコーン,タンブラーミキサー等)混合機が適しています。

③原料替えが多い場合に選んではいけない混合機

(選ぶとNGな混合機) リボン羽根型

(ここがNGポイント)
羽根式の粉体混合機は、異なる原料の特性に対応するのが難しく、原料替えが頻繁に行われる混合用途には適していません。
混合槽や羽根の洗浄に多大な時間を要するため、生産効率が低下します。

(推奨される混合機)
原料替えが多い場合には、簡単に混合槽の洗浄ができて異なる原料にも対応できる、容器回転型混合機、特にその中でも容器形状が簡易的なタンブラーミキサー、ドラムミキサー混合機が適しています。

④付着性・凝集性が高い粉体の混合で気をつけるべきポイント

(選ぶとNGな混合機) リボン羽根型,容器開放型,容器回転型(一部可)

(ここがNGポイント)
羽根式の粉体混合機は、付着性の高い粉体の場合は羽根に付着してしまうため混合効果が不十分になります。
容器回転型の場合、内面処理等で付着は軽減される可能性がありますが、凝集する粉体は混合されずそのまま残ってしまいます。

(選ぶとNGな混合機) 容器開放型,容器回転型

(ここがNGポイント)
羽根式の粉体混合機は、付着性の高い粉体の場合は羽根に付着してしまうため混合効果が不十分になります。
容器回転型の場合、内面処理等で付着は軽減される可能性がありますが、凝集する粉体は混合されずそのまま残ってしまいます。

(推奨される混合機)
容器回転型の場合でも一部機種には「チョッパー」という高速回転する羽根が容器蓋に取付けられます。
これなら粉体の凝集体を解砕しながら均一に混合することが可能です。
タンブラーミキサーやミキシングシェーカーにはオプションで搭載可能です。

⑤ 混合時間を重視する場合にはここに注意

(選ぶとNGな混合機) 容器開放型,容器回転型

(NGな理由)
容器回転型混合機は、混合性能は高くデッドスペースのない精度の高い粉体混合が可能です。
ただ少ない欠点のひとつが、機種にもよりますが混合時間が長くなる傾向にある点です。
特にダブルコーンミキサーがこの傾向にあります。

(推奨する混合機)
短い時間で混合するのに適しているのは、撹拌羽根を有すリボン羽根式混合機です。
強制的にブレードで混合槽内を撹拌するため、ある程度大容量の場合でも比較的短時間で混合することが可能です。
生産向けに大容量化する場合にも適しています。
ただし原料替え場多い場合には、清掃性が悪くお勧めしません。


これらのポイントを考慮して、粉体混合機を選ぶ際には慎重に比較検討することが重要です。
適切な混合機の選択があってこそ、生産性向上や品質維持に大きく寄与することが可能になります。